組織のあり方と人材の育成、能力の発揮の検討は、組織目的とそこに働く労働者の賃金・労働条件と一体的に議論を
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組織のあり方と人材の育成、能力の発揮の検討は、組織目的とそこに働く労働者の賃金・労働条件と一体的に議論を
組織マネジメントを担う管理監督者層の大幅減少が背景に
●常勤職員の年齢構成
●「第2回人事制度見直し検討会の資料と議事録」
●職場からのつぶやき・声
県職労の組合員が働く知事部局(教育局、企業局等を含む)の人事制度の見直しについて、今年2月、「全ての職員が最大限能力を発揮できる神奈川県庁を目指し、有識者等から広く意見を聴取し、今後の人事制度全般に反映させる」ことを目的に、神奈川県平田副知事も出席し、人事制度見直し検討会(会長 牛山久仁彦明治大学政治経済学部教授など5名で構成)が発足しました。
この検討会発足の背景には、左記の表に見られる知事部局における「いびつな」職員の年齢構成の結果、今後10年以内に組織のマネジメントを担う管理監督者が急激に減少してしまう組織課題が背景にあります。
今年で発足後16年を迎える県立病院機構でも、機構本部や各病院の総務課や医事課の事務職員は県派遣職員や県を退職し病院機構職員となった職員が一定数を担っており、独立行政法人に事業運営形態が変わっても「県立病院の公的医療機関」として担ってきた役割を引き継いだ運営が行われています。今後、そうした派遣等が「若年職員」中心となり、「財政危機」も背景に運営方法が大きくかわる可能性があります。
初めに「対処方針」の結論ありきで進む議論
検討委員会発足を受け、3月に知事部局の県職員(2026年度配分定数で7,826人)を対象に「人事制度改革に関するアンケート」が行われ、約1,800人が回答しました。検討会とは別に「若手職員」を中心とするプロジェクトチームによる議論も行われ、5月22日には第2回検討委員会が開催されました。
検討委員会は第1回・第2回とも、あらかじめ決められた方向(諮問事項)の中で、それに対して意見を聞く形で進められ、「課の大括化」「三層制から二層制」という「組織設計」。「課長級~グループリーダー級」「中堅職員」「「係長」相当職を担う職員の選抜方法」の「職制設計」。「将来を見据えた採用の方向性」の「採用管理」という柱で、事務局を担う人事課がアンケート結果も踏まえながら、それぞれの課題に沿って現状の問題点・課題を説明しながら進められていきます。
「今後の県政のあり方、職場のあり方、仕事のあり方」を展望した協議を
個々の課題に対し、労働組合としても議論を進めていきますが、「管理監督者層の大幅減少」という状況に対する「対処方針」的な議論は、「財政難」を理由に職員採用を中止し「いびつな」職員の年齢構成を生んだ人事政策と変わりなく、「対処方針」的な課題設定では将来の県政運営にさらに大きな課題を残すと思われます。
「若手職員」の多くが、決して高くない賃金水準の神奈川県を選び就職したのは、県の仕事の中で「働き甲斐」「生きがい」が持てると期待したからではないでしょうか。しかし、残念なことに実際の職場では、ゆとりがなく与えられた仕事をこなすのが精いっぱい。先輩職員からも十分な援助を受けられず、当初持っていた希望が実現できず、「優秀な職員」ほど転職してしまう状況があります。
いま、第34次地方制度調査会では、「国・都道府県・市町村間の役割分担」と「大都市地域における行政体制」のあり方について協議が行われ、都道府県にはこれまで以上に市町村行政を支援する「専門性」「補完性」「広域調整」という役割の強化が求められ、一方で、政令三市の人口が県全体の6割を占める中、県の果たす役割の縮小も想定されます。そうした動きも踏まえ、都道府県として、どのような組織と人材が必要なのか。牛山会長のコメントも含め、職場における今の仕事と職のあり方の議論から積み上げ、結論を導く必要があります。県労連大会での議長発言「つぶやき」を「要求」にを合言葉に、働き甲斐の持てる職場・人事制度として行きましょう。
第2回検討委員会における牛山会長の発言(出典:第2回検討委員会議事録)
「神奈川県は、以前は自主研究組織とか、職員が自分たちで自発的に構築する人間関係が豊富で、後輩の面倒を見ようとか、職員に向き合おうという意識があるのがすごく良いなと思って見ていたのですが、やはり仕事量も多くなる一方、職員は減ってという中で、そういう余裕もなくなっているのかなと思います。 係長相当職になったときにどのような見返りを用意できるかという話がありましたが、適材適所の配置でやる気を出してくれれば良いのですが、それも全て希望を聞くわけにはいかないという中で、そのあたりが大きな課題になってくるのかなと思います。形式的にしろ、公務員を選定したり、罷免したりすることが、憲法上の国民固有の権利であるという中で、良い人材だと思って選抜、選定されてくる人が、民間の方が給料も良いし、やりたいことも出来るからとすぐ辞めてしまうというような、非常に厳しい局面がこれからあるのではと思うので、それらを見越して、組織改正と職制の問題を考えていくということを、今後の議論の中でも意識していく必要があると思いました。」
2026年8月1日










