最低賃金引き上げ、公契約条例制定、ブラック企業根絶めざし1日行動

 レポート

4月16日、神奈川労連は最賃時給1000円以上の引き上げ、ブラック企業の根絶、公契約条例制定などの諸要求を掲げ、第14回最低賃金裁判傍聴行動と合わせて、駅頭宣伝、国・県への要請、昼デモなど1日行動を繰り広げました。県職労連も参加しました。

最賃上がればみんなの賃金が上がる

 関内駅頭での早朝宣伝では14回目となる最賃裁判への理解を訴えるとともに、「先進国で最低レベルの日本の最賃」と題するチラシを配布。オバマ大統領が最賃を10・10ドル(購買力平価換算1043円)に引き上げ、ドイツは2015年から全国一律8・5ユーロ(1186円)、フランスは1月から9・53ユーロ(1214円)といかに日本の最賃が低いか示しつつ、最賃引き上げにより全ての労働者の賃上げにつなげようと呼びかけました。

最賃額の妥当性を説明せよ

 神奈川労働局長要請では、①最賃と生保の比較のごまかしをただし、神奈川地方債賃の時間額を1000円以上に引き上げること、②「ブラック企業」根絶の対策強化を図ることの2点を重点に要請しました。

 労働局回答は①地裁で係争中であり回答する立場にない、②夜間・休日の相談窓口設置、ポータルサイトの整備、大学における周知・セミナーの実施とともに、個々の相談について実態を把握し違反ある場合には指導徹底していくとの回答がありました。

 これに対し「労働局は毎年最賃額を決定している。決定するに当たっての額の妥当性を問うているもの。私たちは1000円以上が妥当と考えている。労働局としての考え方を示すべき。係争中を言い訳にしてはいけない」「ブラック企業の餌食になる人たちを出さないためにも、指導に応じない企業は公表すべきだ」と指摘しました。

 これに対し「公表はできないが、繰り返しても応じないところや処分受けたところは公表している」と回答がありました。

 また相談の実情として「おいかえしおじさん」といった相談員の実態と、その是正、監督官をはじめとする監督行政職員の増員を要請しました。公契約条例の早期制定をで、条例制定という方向を打ち出してほしい旨を強く要望すると、知事懸案となっているとの説明がありました。

公契約条例の早期制定を

 続いて神奈川県に対し①ブラック企業根絶対策強化とそのための人員増、②公契約条例の制定の2つを重点に要請しました。

 県回答は、①若者の将来を脅かし見過ごすことのできないものとの認識で事例や労働法規を記載したリーフを配布、また知事からのメッセージを検討している、②学識経験者、事業者、労働側代表からなる協議会を設置し検討してきた。協議会から報告書が出されているので、今後県としての対応を検討していく、との回答でした。

 参加者からは「ブラック企業」の公表に関しては、労働相談センターなどの情報も参考に検討することを要請しました。また、企業訪問活動に、「ブラック企業」根絶啓発事業として施策展開することも検討するよう要請しました。

 最後に公契約条例について、一昨年は内部検討、昨年は協議会での検討としてきた中で、条例制定という方向を打ち出してほしい旨を強く要望すると、知事懸案となっているとの説明がありました。

勤労控除のゴマカシ

 これまでの裁判で、国が裁量権の範囲内だと主張してきた最低賃金計算方法について、原告の勤労・生活実態の意見陳述で覆し、最低賃金計算の5つのごまかしを明らかにしてきました。

 その中で特に今回は、国が主張する868円の神奈川地方最低賃金額で生活保護基準を上回ったとする主張に対し、勤労収入を得ている者が生活保護を申請した場合を想定し、生活保護との逆転現象がまったく解消されていない点を明らかにしました。時給1400円でようやく解消となる計算でした。

 最低賃金を計算するときに、生活保護費では算定する勤労控除分をまったく考慮に入れずに計算し、最低賃金を高く見せかけるトリックを、明らかにしたものです。

 国側は今回までの反論書を提出することができず、次回期日6月9日の前、5月末までの提出を迫られました。

 最賃裁判原告団は、次回期日までに第5次原告団を結成しより多くの原告で裁判をたたかう決意です。この裁判は日本の働くすべての労働者の働く権利の保障を現実に確保するたたかいです。最賃サポーター、裁判傍聴など支援の輪を広げていきましょう。


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