(神奈川フィル不当解雇)8月1日県労働委員会第2回証人尋問

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「ピッチカートが外れているとは音楽家は言わない」
「指摘はピッコロとビオラの首席奏者、二人ではない」
疑惑に満ちた「技術が低い」との解雇理由

 午後2時から始まった第2回証人尋問には、会場を埋め尽くす傍聴者約50名が詰めかけ不当解雇が一層鮮明となる尋問となりました。

 最初に、横森徹さん(神奈フィル分会)に対する審問で、「賃金規定等」の質疑では、楽団員のみが1999年に10%カット、2004年に27%カットが行われ、その後の年齢給が機能せず、本来の賃金との乖離が年々開いている状況が明らかになりました。

 「エキストラ」の質疑では、赤字経営の中で、30人~40人もの大量にエキストラに多額の出費をしていることや、これで神奈川フィルの音といえるのか、費用対効果があるのか、多くの疑問が明らかにされました。

 「指揮者からの指摘」の質疑では、杉本さん・布施木さんが指揮者に個別に指摘を受けたことがないことが明らかとなり、解雇理由となっている金指揮者や沼尻指揮者による「音楽責任者の指摘」が事実無根であったことが明確となりました。楽団は、解雇理由として「演奏技術が著しく低く、それについて指揮者から指摘を受けている」と主張しますが、「杉本さん、布施木さんの演奏技術が著しく低いと感じたことがありますか」との質問に、横森さんは「低いと一度も感じたことはありません」と述べました。同じく「演奏中や練習中における態度が極めて悪い」と主張しますが、「そのように感じたことがありますか」との質問に、「本番でお客様から指摘されたこともない」と述べました。

 楽団は「ピッチカードが外れてる」と主張していますが、との質問に、「音楽家はそういう言い方はしない。ピッチカードのタイミングが早いと言う。」と楽団の指摘の信憑性が疑われました。

 高橋輝雄さん(当時の公務一般労組書記長)対する尋問では、「就任直後から2011年の年内のやり取り・組合敵視など」の質疑では、長塚事務局長が「信頼関係なんてとっくにない。30年前の組合活動だ。国労みたい」と発言し、分会の要求を全く取り合わない姿勢が明らかになりました。

 「沼尻問題の解決について」の質疑では、当時沼尻氏から注意をうけていたのは分会員ではない、ピッコロと首席のビオラであるのに、休演命令を受けたのは分会員のみが対象であったことが明らかになりました。

 分会を脱退した津島さんが翌年の公演から出演停止が撤回されたことも明らかにされ、組合への攻撃が明確となりました。「解雇後も両名は団体交渉に参加しているのではないかという楽団の主張について」の質疑では、高橋さんは「大切なのは、労働条件をともにし、一緒に演奏をしながら交渉をリードできる組合運動のリーダーが現場に必要だということです。杉本さんと布施木さんの解雇以降、2人は主な練習場である神奈川アートホールへの入場を拒否されて、公務一般組合員のみならずユニオン組合員や非組合員など他の楽員との練習を通じた接触を断たれてしまいました。両人は副委員長及び執行委員であり、また役職がそうだからというだけではなく、これまでも楽員の労働条件について最も関心をもっていた組合員であって、この2人の存在は、楽団の労働条件の維持改善にとって決定的に重要でした。」「一日も速く二人を職場に戻し、労働組合としての正常な活動を進めたいと思います」と述べました。

 今後、審問は次のとおりですが、引き続き職場から傍聴参加をお願いします。また、今取り組んでいる県労働委員会宛の署名を組合員のみなさんはもとより、すべての職員にご協力をお願いします。

<第3回県労働委員会審問>
【日時】9月2日(月)集合:午後1時 1時30分~審問
【会場】労働プラザ 集合:7階控え室 審問:6階審問室
【内容】証人尋問 船山楽員、長塚元事務局長、大石専務理事(神奈フィル当局側)

神奈川フィル不当解雇撤回させよう!

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